VPNや固定ipを活用するなら知っておきたい注意点
NTTフレッツとocnを使って固定ip環境を導入することは簡単にできます。しかし簡単に導入できたからと言って、そこからの運用も簡単にできるのかというとそうではないのです。
固定ipを使用することによってネットワーク設定では大きな変更が必要になりますが、モバイル環境を活用している人は特に注意が必要になります。
VPNや固定ip環境下では、端末のipアドレスが固定されます。社内ネットワークを活用する時にもローカルipを固定して使うことになりますが、その設定を保持したまま外出先でインターネット接続をしようとすると、そのipアドレスが使えずインターネットに接続できなくなるのです。
常に固定ip環境下で使用する端末ならその心配もいりませんが、会社で使用して自宅にパソコンを持って帰る人や、外出先のホテルなどにあるフリーWi-Fiを利用する人は、この落とし穴にはまってしまうケースが多くあります。
インターネットにつながらない場合のトラブル対処に慣れている人でも、うっかり失念してしまうことが多いこの問題は、ネットワーク環境が変わるたびに設定を変更して対処する必要があります。
手動で設定するのは大変なので、ソフトウェアやバッチファイルを使って切り替える方法を活用すると、変更の負担は軽くできます。もしもこれから固定ipを導入し、その固定ipをアクセス許可の判定に使うなら、そのネットワーク以外で使う時のことも考える必要があります。
知ってしまえばたいしたことのない内容に思えますが、法人などではこの手の知識に疎い人も多く、事前に説明をしておかないと見当違いなトラブルシューティングに時間をとられることもあるのです。
固定ip環境は動的ip環境よりも強固なセキュリティ対策などが期待できます。しかしメリットばかりではなく、ここで説明したことのように手間が増えてデメリットに感じられるところもあるので注意が必要なものなのです。