セキュリティを高めるための固定ipにもデメリットはあるの？

固定ipの長所は、インターネット上の住所が固定されていることでアクセスしやすくなることです。動的ipではipアドレスが変わるたびにアクセスをする人へそのipを伝えなければならないため、機器の再起動などをしてもipアドレスが変わらないことはそれだけで大きなメリットになります。

しかしこのメリットは、そのままデメリットになる可能性もあるのです。

アクセス先が固定されていることは、それだけ狙われやすいことにもなります。もちろんサーバーでアクセス制限を設けることでセキュリティ対策はできますが、不正アクセスを許してしまったからipアドレスを変更することは簡単にできません。

そこまでの事態になることは少ないとは言え、絶対に起こらないと断言できることではないです。そのため固定ipを使うだけで安心するのではなく、それに合わせたセキュリティ対策について学ぶ必要があります。

固定ip環境で外部にアクセスする時も、注意が必要です。

インターネットアクセスは、Aの端末とBの端末のipアドレス情報を使って接続をしています。つまり固定ip環境のAからBへアクセスした際には、BからAのipアドレスが認識されるのです。

ここでAの端末に脆弱性があった場合、そこからアクセスをされて自由に情報を抜き取られてしまう可能性も出てきます。インターネット上の住所が特定されていることは、それだけでリスクにもなることを覚えておいてください。

NTTフレッツとocnでの法人向け固定ipサービスでは、ネットワークの管理や保守などもサービスのひとつとして提供しています。自分でしっかりとセキュリティ対策ができるならともかく、そうでなければ専門家へ任せてしまった方が確実です。

固定ipを使ってVPNの構築など、色々とメリットの部分が目立つのは確かなことです。しかしその部分だけに注目するのではなく、どのようなデメリットがあってどのように対策をすれば良いのかについてもしっかりと勉強が必要です。